おはようございます。kinystaです。
今日は2026年1月16日、金曜日。 皆さん、生きていますか? 私は今、布団の中でこの記事を書いていますが、正直に言うと、起き上がるための「最初の一歩」が踏み出せずにいます。
「起きなきゃいけない」 「会社に行かなきゃいけない」 頭では分かっているんです。論理的には完璧に理解しています。 でも、体が動かない。スマホを持つ指以外、ピクリとも動かない。
これまで私は、これを「自分の意志が弱いからだ」「ダメ人間だからだ」と責めてきました。 しかし、先ほど見たニュースが、その罪悪感を粉々に打ち砕いてくれました。
京都大学の研究チームが発表したのです。 「嫌な仕事を始められない脳の神経回路(やる気ブレーキ)」を発見した、と。
今日は、この画期的な発見を噛み締めながら、私たちが日々直面する「やる気が出ない現象」について、私の恥ずかしい実体験を交えて語り尽くします。
京大が発見した「VS-VP経路」という名の魔物
ニュースによると、脳の深部にある「腹側線条体」と「腹側淡蒼球」を結ぶ神経経路(VS-VP経路)が、ストレスのかかる課題に対して「やる気ブレーキ」として働いていることが判明したそうです。
研究では、おサルさんに実験をしたそうです。
- ご褒美(ジュース)だけもらえる課題
- ご褒美はもらえるが、顔に風がかかる(嫌な罰)課題
この2つをやらせたところ、通常のサルは「顔に風がかかる」嫌な課題の前では、動き出すのを躊躇しました。 分かる。すごく分かります。私だって顔に風を受けながら仕事をするのは嫌です。
ところが、この「VS-VP経路」の働きを抑えると、サルは嫌な課題でもすぐに始めるようになったそうです。 つまり、この回路こそが、「よし、やろう」というエンジンの回転を強制的に止めるブレーキだったのです。
私の脳内で起きている「ブレーキ祭り」
このニュースを読んで、私は膝を打ちました(布団の中ですが)。 私の脳内では、この「VS-VP経路」が、F1カーのブレーキ並みに高性能な働きをしているに違いありません。
ケース1:冬場の「皿洗い」
例えば、昨夜のことです。 シンクには、夕食で使った皿が積み上がっていました。 同居人はすでに風呂に入っています。 「これを洗わないと、明日怒られる」 それは分かっています。ご褒美(平和な朝)があることも、やらなかった時の罰(同居人の冷たい視線=顔への強風以上のダメージ)があることも理解しています。
しかし、私はソファから動けませんでした。 「水が冷たい」「油汚れが面倒くさい」「スポンジが古くなっている気がする」 あらゆる「嫌な要素」を脳が検知し、瞬時にブレーキを踏み込んだのです。 結果、私は30分間、スマホで「猫が虚無を見つめる動画」を見続けることになりました。
あれは怠け心ではありませんでした。 私の脳が、高ストレス環境(冬のシンク)から私を守ろうとして、全力でブレーキを踏んでくれていたのです。
ケース2:クレーム対応のメール
仕事でも同じです。 受信トレイに、「至急」と書かれた、ちょっと怒っていそうなクライアントからのメールがある時。 「早く返信した方が楽になる」のは自明の理です。 でも、手が止まる。 「送信」ボタンを押すまでの文章作成画面を開くことすら億劫になる。
これも、私の脳が「危険! ストレス接近!」とアラートを鳴らし、安全装置を作動させている証拠だったのです。
「ブレーキ」は壊れてはいけない
ただ、この研究には続きがあります。 このブレーキ機能が弱すぎると、高ストレスな環境でも止まることができず、やり過ぎて「燃え尽き症候群」を招く可能性があるとのこと。
なるほど。 世の中には、嫌な仕事でもバリバリこなす「仕事の鬼」のような人がいます。 彼らは意志が強いのではなく、もしかしたら「ブレーキパッドが磨耗している」のかもしれません。
そう考えると、私のように「あー、やりたくねー」とグダグダ悩んで着手できない人間は、実は「生物として正常な安全機能」が作動している、極めて健康的な状態とも言えます。 すぐに動けない自分を、もっと愛してあげてもいいのではないでしょうか。
私たちが動くための「ハック」
とはいえ、ずっとブレーキを踏みっぱなしでは、社会生活が破綻します(そして同居人に怒られます)。 研究では「将来は薬などで調整できるかも」としていますが、それが実用化されるまでは、自力でブレーキを緩めるしかありません。
私の経験上、この強力なブレーキを解除する方法は2つしかありません。
- 「ご褒美」の比重をバグらせる: 「この皿洗いを終えたら、コンビニの高級プリン(300円)を食べてよし!」と、報酬を過剰に設定し、脳を騙す。
- 「もっと巨大な罰」を目の前に置く: 同居人が風呂から上がってくる足音が聞こえた瞬間、私の脳内のブレーキは破壊されます。 「怒られる恐怖」が「皿洗いの面倒くささ」を上回った時、私の体は光の速さでスポンジを握ります。
つまり、私が日頃、ギリギリまで動かないのは、この「恐怖の閾値」を超えるのを待っているアイドリングタイムだったのです。
結論:金曜日はブレーキ点検の日
さて、そんなことを考えているうちに、出勤時間が迫ってきました。 今の私にとっての「嫌な課題(顔への風)」は、寒空の下、駅まで歩くことです。
しかし、行かねばなりません。 行かなければ、給料という「ご褒美の水」が貰えないからです。
今週一週間、私の脳のブレーキは正常に作動し、私をストレスから守ってくれました。 週末というメンテナンス期間に入るまで、あと半日。 高性能なブレーキを抱えたまま、なんとか騙し騙し、今日一日を乗り切ろうと思います。
皆さんも、もし今日、仕事が手につかなくても自分を責めないでください。 あなたの脳が、あなたを守ろうとしているだけなのですから。
それでは、重たいブレーキを引きずりながら、行ってきます!